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テレワークでさぼりが増加?7つの対策を上司と部下の目線から紹介

公開日:2022.01.18 更新日:2023.10.03

テレワークでは通常勤務のように上司と部下が同席できず基本1人で仕事を行うため、日常的な業務管理が行き届かなくなり、従業員のモチベーション次第では「さぼり行為」が発生することが多くなります。

本記事では民間企業が行った統計結果を基に、テレワークにおける「さぼり行為の実態」を明らかにし、上司と部下が感じやすい業務上の不安や、実施すべき対策法を、それぞれの目線や立場に分類してご紹介していきます。

さらに企業側がさぼり行為を防ぐため、テレワークで導入したいITツールを最後に5つ、詳しくご紹介いたします。

実際のテレワークでは約7割がさぼっている!?

「【調査レポート】いいことばかりではない?在宅・テレワークの真実〜本当は業務効率が悪く、さぼり行為が横行〜|PR TIMES」を参考に筆者が作成

一都三県で週に一回以上のテレワークを行う20~50代の会社員を対象にした、民間のインターネット調査によれば、約7割が「業務外のことをしたことがある」と回答しています(※1)。

私用の外出や居眠りも

また業務時間中に「私用の外出をした」と答えた人は5割を超え「仮眠をとったことがある」と回答した人は4割以上になりました。

仮眠は要するに居眠りのため、これらの行為は通常勤務なら決して許されることではありませんが、テレワークでは基本的に業務時間の裁量を従業員に一任することが多いため、管理者は大目にみることがあります。

しかしこのような状況を安易に放置すると、従業員は業務とプライベートの区別が次第に曖昧になってモチベーションが下がり、実際の業務進行に大きな影響を及ぼすことがあるのです。

※1:【調査レポート】いいことばかりではない?在宅・テレワークの真実〜本当は業務効率が悪く、さぼり行為が横行〜|PR TIMES

上司目線:部下がさぼらないかと不安

オフィスで行う通常勤務は特に意識しなくても、部下が近くに座っているため、上司は業務管理を簡単に行うことができました。

しかしテレワークではメンバー全員が遠隔地で仕事を行うため、上司は部下に業務指示を1つ出すだけでも手間が掛かり、従来のやり方では管理監督そのものが困難になることがあります。

このような状況が続くと、上司は部下が「さぼっているのではないか?」と不安になり、思わぬ行動を取ることがあります。

具体的には、1日に何度も部下の所在を確かめたり、業務の進捗状況をこと細かく報告させるなどのパワハラを行い、相互の信頼が崩れてしまうことがあるのです。

部下目線:さぼっていると思われていないか不安

これらを部下目線から考えると、自分は上司から「さぼっている」と思われていないか不安になります。

実際に前述のような経緯で、上司から高圧的な要求をされ始めると、部下はますますネガティブな思考に陥り、最後は会社に所属していること自体にも疑問を持ちはじめる場合があります。

そのままの状態で上司が何の手当もしなければ、最後は覚悟を決めた部下の方から「退職届が提出される」という、最悪の結果を招くことになるでしょう。

このような事態を回避するためにも、テレワークでは企業側が積極的に関与し、従業員同士の意思疎通がスムーズに図れる業務環境を、早期に構築することが大切なのです。

上司編:テレワークでさぼりを発生させない4つの方法

本章では機能的なテレワーク環境を実現するため、上司の立場で行うことができる、さぼりを発生させない4つの方法を詳しくご紹介していきます。

① ジョブ型で仕事をメンバーに割り振る

ジョブ型雇用とは単純に仕事を割り振るのではなく、それぞれが持つ職務適性や、従業員自身が「やりたい」と意欲を持っている業務を勘案し、職域や勤務地、勤務時間などを限定した形で、仕事を割り振る雇用システムを指します。

ジョブ型雇用では転勤や配置換えが基本的に行われないため、従業員の側から考えると、やるべき仕事が明確になり、望んだポストで安定的に働ける利点があります。

また企業側も最初から即戦力を得られ、従業員自身が望んだポストで働くため、職場のモチベーションを高く保てるというメリットが生まれます。

これに対して従来のメンバーシップ型雇用では、職域や勤務地が一切限定されず、専門スキルを持つ中途採用の従業員でも、会社の都合で転勤や配置換えを余儀なくされます。

そして上司から苦手な仕事を次々に割り振られれば、それらをイヤイヤこなさなければならず、仕事に対するモチベーションは大きく下がってしまいます。

しかしテレワークでメンバー全員をジョブ型にして仕事を割り振れば、部下は自身の業務範囲に責任感を持つことができるようになるため、モチベーションが高まり、業務効率の大幅アップが期待できるのです。

② 成果を定量的に評価する

「定量評価」とは目に見える数値上の成果に対し、客観的に評価を行うことを指します。

例えば、ある従業員が新製品の開発に成功し、会社の売り上げを3%アップさせた、あるいは業務の合理化に成功し、製造コストを5%削減した、という数値上の成果と、これらに向けた進捗状況の成果を定量的に評価します。

対して従業員の仕事に対する意欲や協調性など、具体的に数値化できない事柄については「定性評価」という方法で、上司が仮に点数化し、その合計点で人事評価が行われます。

どちらが適しているかは一目瞭然でしょう。つまりテレワークでは「私は今日も真面目に働きました」という勤労意欲が確認できないため、目に見える具体的な成果が伴わない限り、人事上の評価対象にはならないのです。

それよりも一定期間内に「誰がどのようにして、どれだけの成果を上げたか」が、テレワークではもっとも重要視されます。

1日4時間しか働かないメンバーでも、他の者を超える数値上の成果が確認できるならば、管理者は優秀という人事評価を下すべきなのです。

③ 進捗報告をルール化する

テレワークではお互いが直に話し合うことができないため、メンバー同士がお互いの進捗状況を確認し、共有化することが困難になる場合があります。

そのため業務上の進捗報告はあらかじめ「終業時に行う」などのルール化が必要で、成果物のアップロード方法なども含め、事前にグループ内で決めておく必要があります。

逆にこれらがきちんとできれば、業務の進行も渋滞なくスムーズに行われ、メンバー同士の連携と意思疎通を高める効果が期待できます。

このとき管理者は自分の都合だけを優先するのではなく、グループメンバーの都合や意向に細かく配慮しながら進捗報告をルール化し、うまく機能するまでは継続的にサポートしていくことが大切です。

④ コミュニケーションを取る機会を定期的に設ける

通常勤務なら仕事終わりの親睦会も手軽に開けますが、テレワークでは上司と部下が信頼関係を築く場を作りづらく、いつの間にかコミュニケーション不足になっていることがよくあります。

これらは管理者側が積極的に是正すべき事柄であり、すべての部下と十分にコミュニケーションができる場を、積極的に設けることが必要です。

例えば会社の会議室などを利用して1人につき15分~30分程度の「1on1ミーティング」を定期的に開き、お互いの思う所を率直に話し合います。

このとき管理者は部下から聞き取った意見を、ボイスレコーダーなどで記録して資料化し、後に残しておくことが大切です。

他にもコワーキングスペースなどを利用した定例会を毎月開き、グループの全員が業務上の課題や不満について忌憚なく議論すれば、相互の信頼関係が深まり、メンバー全員のモチベーションがアップする、よい機会になるでしょう。

部下編:テレワークでさぼりと思われない3つの方法

上司編とは逆に、今度は部下の目線から、テレワークでさぼりと思われない3つの方法をご紹介します。

これらを実践すれば上司に対して、自身の真面目さをごく自然にアピールできるようになり、スムーズな意思疎通が実現できるはずです。

① コミュニケーションのスピードを速くする

年配の上司はテレワーク環境に不慣れな場合が多く、部下への業務指示を通常勤務のように電話やメールで出し、素早い返答を求めることがあります。

そのため部下は常に携帯電話をONにし、勤務中は特段の事情がない限り、PCのそばから離れず、スピード感のある対応を心掛けることが大切です。

どうしても外せない急な予定などが入った場合も、必ず上司へ連絡し、許可を取ってから行動しましょう。

つまり、さぼりと思われる不安を感じたら素早く先回りし、上司に余計な疑念を抱かせないことが重要です。

これらは部下が卑屈に対応するということではなく、上司に対する日常的な細かい配慮が、相互の信頼関係を向上させ、その積み重ねが自身の評価につながっていくのです。

② 仕事のスケジュールをしっかりと記入する

テレワークでは通常勤務のように、口頭で業務上の確認が簡単にできないため、頻繁にスケジュールの変更がある場合などは、上司と部下の間で解釈の違いが生じる可能性があります。

例えば、期日が差しせまっている案件の場合、これらの食い違いから納品が遅れると、クライアントに申し開きができなくなり、最後は注文のキャンセルという最悪の事態を招きかねません。

このような失態は売り上げの低下だけではなく、会社の信用問題に発展することがあるため、日頃から十分な注意が必要です。

つまりスケジュール管理は「テレワークの要」ともいえますが、部下はあくまで受け身の立場のため、業務進行に少しでも疑問点があるときは、すぐ上司に質問し、細かくスケジュールを記載しておくことが大切です。

部下がこのような前向きな姿勢を見せ続ければ、上司も任せた仕事に対し、安心感を覚えるようになり、おのずと人事評価のアップにつながっていくでしょう。

③ 報・連・相をこまめに行う

部下目線の報・連・相とは、上司に対する報告、連絡、相談という、3つの事柄を指しています。

テレワークで報・連・相がうまく行えないと相互の意思疎通が困難になり、実際の業務に大きな支障が生じる恐れがあります。

そのため部下は上司への報告、連絡、相談を、できるだけこまめに行うように努力し、業務の進捗状況を適宜報告することが必要になります。

適切な報・連・相で上司との信頼が深まれば、テレワークがスムーズに行えるようになり、業務効率も大きく改善されていくはずです。

企業編:さぼりを防ぐためには?テレワークで導入したいITツール5選

ここまでは上司と部下の目線から、さぼり対策法をご紹介しましたが、ここからは企業がさぼりを防ぐため、テレワークでぜひ導入したいITツールを5つ取りあげ、詳しくご紹介していきます。

① 勤怠管理システム

テレワークではグループメンバーが単独で仕事を行うため、通常勤務で行っていたような勤怠管理システムでは、労務管理が不十分になることが多くなります。

例えば通常勤務なら、上司は部下の労務管理を「オフィスを見回す」だけで簡単にできました。

しかしテレワークでは部下から「勤務開始」というメール連絡があっても、本当に仕事をしているかどうかは確認できません。

対してテレワークに特化した勤怠管理システムならば、従業員が勤務を開始すると、端末画面のスクリーンショットを一定間隔でクラウド上に自動送信する機能があります。

これらをうまく活用すれば、管理者は業務の進捗状況だけではなく、メンバーそれぞれの職務適性や能力値まで、幅広く分析できるようになるでしょう。

当然ながら、さぼり行為の是正や過重労働の防止にも大きく役立ちますが、過度な監視体制は従業員の不満を高め、モチベーションの低下を招く恐れがあります。

そのため、新たな勤怠管理システムの導入に当たっては、従業員に対する十分な配慮と告知が必要になります。

② ビジネスチャットツール

ビジネスチャットツールは、一般的なチャットツールと違い、テレワークに特化した多彩な機能が利用できます。

例えば複数のアカウントが1つのチャットルームで同時にやり取りできる、グループトークをはじめ、音声通話やビデオ通話が使えるため、より緊急性の高い案件を打ち合わせる場合などに重宝します。

他にもファイルの共有化機能や、マルチデバイスに対応するツールもあり、それぞれの使用用途に合わせ、細かく設定することができます。

つまり、ビジネスチャットを適切に活用できれば、メンバー同士の相互理解が深まって効率的な業務進行が可能になり、理想的なテレワーク環境が実現できるようになるでしょう。

③ タスク管理ツール

テレワークでは通常勤務のように、上司と部下が直接書類を回覧したり集めたり、業務指示を付箋に貼るような、従来型のタスク管理が事実上不可能になります。

しかし、ネットのタスク管理ツールを活用し、クラウド上で業務の進行状況をグループメンバー同士で共有化すれば、テレワークでも問題なくタスク管理を行えるのです。

これらのツールでは各案件ごとにスケジュールが管理され、アップした個別ファイルはドラッグ&ドロップするだけ移動でき、タスクの進捗状況に応じてファイルが自動的に整理されるため、業務の進捗状況を一目で確認できます。

④ 人事評価ツール

通常勤務とテレワークでは業務のやり方や人事上の評価基準が異なるため、従来の方式で人事評価を行うと、従業員のモチベーションが大きく下がることがあります。

実際の業務成果も日常的な勤務態度より、先にご紹介したような具体的な数字が見える形の定量評価が基本となるため、テレワークに適した人事評価ツールの導入が不可欠です。

これらのツールで一定の人事評価基準を設定し、従業員の実績や経歴、所属部署などを個別に入力すれば自動的にファイルが整理され、それぞれの項目や条件設定に応じ、一覧化した評価シートを見ることができます。

⑤ Web会議ツール

通常勤務で毎週行っていた定例会議も、テレワークでは簡単に開催することが困難となり、メンバー同士のコミュニケーション不足から、さまざまな業務に支障を及ぼすことがあります。

しかしWeb会議ツールを導入すれば、高品質な回線による数十人単位のビデオ通話や音声通話が可能なため、大規模なオンライン会議や、ゲストを招いた形の個別商談、新入社員の入社式などを手軽に行うことができます。

またオンラインの親睦会を定期的に開催すれば、従業員の不満解消やモチベーションのアップにつながるため、企業は積極的に導入を検討すべきでしょう。

さぼりに対する不安感を解消し生産性につながるテレワークへ

本記事ではテレワークのさぼり行為に焦点を当てつつ、上司と部下それぞれの目線から、生じやすい不安と対策法をご紹介し、同時に企業側がテレワークで導入すべきITツールを、合わせてご紹介してきました。

テレワークのさぼり行為は、コミュニケーション不足や業務管理の不備によるメンバーのモチベーション低下が原因となって発生しやすいトラブルです。

これらを解消し業務の生産性を上げるためにも、テレワークで使用するチャットツールの選定は特に重要で、ある意味では「成功を握る鍵」といっても過言ではありません。

弊社が独自に開発したビジネスチャット・社内SNS「WowTalk(ワウトーク)」は、累計10,000社以上の企業に導入されており、通常はシンプルなチャットツールでありながら、必要に応じてタスク管理や日報などさまざまな機能を使い分けることができます。

またすべての通信はSSL/TSLで完全暗号化されているため、セキュリティも万全で、企業内の機密情報が外部に漏れる心配はありません。

以上となりますが、もしも興味を持っていただいた労務担当の方やマネージャー様がいらっしゃいましたら、下記の請求窓口から資料をお気軽にダウンロードください。

最後までお読み頂き、どうもありがとうございました。

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